ガイアの夜明けに見る「引越社」のようなブラック企業には更生はない現実

ブラック企業についてガイアの夜明けで特集がありました。

大手の引越し会社である「アリさんマークの引越社」に対して、現役の社員が提訴した内容で、その戦いの2年間という時間の経過を密着した内容になっていました。

その2年にも及ぶ戦いの結末は、ブラック企業である「引越社」にとって大きなダメージとなったことは確かなことですが、会社が更生するような結論には至らぬ内容でした。

アリさんマークの引越社の記事

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ブラック企業は更生しない

ガイアの夜明けを観ていて思ったことは、ブラック企業とはどれだけ提訴して裁判をしても、更生することは無いと言うことです。

ブラック企業は根絶するしかないという結論にしか到達できません。

アリさんマーク引越社で働く小栗(仮名)さんは引越社自体には組合が無いので、労働条件の改善などを要求するために、外部の組合組織である「プレカリアートユニオン」に加盟して、会社との交渉活動を始めました。

そして、会社のとった行動が「懲戒解雇」だったのです。

ブラック企業には組合が存在しない

優良企業に努めている方から考えると信じられないことかもしれませんが、ブラック企業の多くには組合というものが存在しません。

会社に物言う団体は存在できないのが普通になっています。

そのため今回小栗さんが取った行動は、外部の「プレカリアートユニオン」を使うことしか方法がありませんでした。

社会的常識を逸脱した行為の引越社

外部の組合である「プレカリアートユニオン」に加入をして、引越社に対して抗議活動と改善要求をしていた小栗さんに対して、引越社の取った行動は「懲戒解雇」でした。

そして驚くことは70店舗以上に及ぶ、引越社の社内にて「罪状」と見出しの入った写真付きの内容を掲示したのです。

この行為は、社員4,000名以上も在籍する業界最大手のする事とは思えないほどの暴挙と言えます。

「懲戒解雇」は撤回されるがシュレッダー係を2年間

社員としてはただひとりだけオレンジの服を着て、1日中シュレッダーをする業務をさせられることになります。

このオレンジ服は引越社が主に障害者雇用をした人達に着させている服装です。引越社の従業員は基本的にオレンジ服を着ることはありません。

そして障害者雇用の人たちがする仕事は簡単な労働である、掃除やシュレッダーなどの簡単んなことが主流になります。

引越社として一般の社員にオレンジ服を着せるのは見せしめであると言うことは、引越社で働いたことがある者なら誰にでも分かることです。

正直なところ、4,000名もの社員を雇う大手企業のすることではありません。よくこの状況を2年間も耐え忍んだと思います。小栗さんの心中は厳しいものであったと理解できます。

出典 厚生労働省 障害者雇用率制度の概要

アリさんマークの引越社を擁護する声

ネット上で見かける内容では引越社を擁護する声も見かけます。

しかし、この擁護の要因は「作業が良い」などに対して発せられています。決して会社が従業員に対して行っていることを理解しては声をあげてはいません。

何も知らない人たちの声だといえます。引越の作業は「人」によるところが一番大きいな要因であって、会社の善悪は関係ありません。確かに教育は重要なことですが、最終的に評判を左右するのは引越をする従業員であり、人そのものです。

引越の内容が良かったからと言って引越社を擁護することは、今回に限っては違うと思います。従業員の置かれている環境も知らずに擁護するのはいかがなものかと思います。

2年の歳月で得たものは、あまりにも割が合わない

プレカリアートユニオンの会見では「大勝利といっていい和解をすることができました」とありますが、本当にそうでしょうか?

今回の和解は2年という歳月を経て得た結果としては、どうかと思います。

和解内容は「営業復職」というだけのことです。今後進展があるとは思いますが、現状は未払いの賃金や高額な弁済金については和解に至っていません。

つまり、これは引越社の大勝利とも取れます。確かに最初の勝利の一歩かもしれませんが、いったいいつまで続けるのでしょうか?小栗さんはブラック企業と戦うために生きているのでしょうか、なんだか切なくなってきます。

ブラック企業に関わらないことが一番

小栗さんの求めていることは素晴らしいことです。

会社を変える、経営陣に分からせたい」とても人として素晴らしい考え方です。尊敬できる行動力だと思います。

しかし、その苦労の先に何を見ているのでしょうか、ブラック企業は変わらないです。それもアリさんマークの引越社は株式上場をしていません。

そのため株主から経営に対する力が働くことがありません。それはつまり会社の経営陣のやりたい放題であるのです。

会社設立したオーナーのための会社であり、家族経営の超絶ブラック企業が4,000名もの従業員を抱えてしまったのが引越社であるのです。

ファミリー企業と呼ばれるオーナーの好き放題にできる会社の超大型版であると考えると、改善は難しいと容易に分かると思います。

引越社を潰すことが目的であるのか

引越社の売上は見事に低迷しています。

一時期は引越業界ではトップを行くと言われていた会社が、いまや見る影もありません。内情はボロボロです。

常に「サカイ引越センター」をライバル視していましたが、今となっては足元にも及びません。業界NO.1と言い続けてきた引越社はいまや風前の灯火です。

そして大量な退職者を出して、就職希望者がほとんどいない状況です。数年前まで従業員の数は5,000名ほどいたはずですが、現在は4,000名を下回るまでに減少しました。

そして退職者の多くは経営と従業員を管理する「管理職」であることです。内情をよく知る者こそ引越社を去っていったのです。

ここで感じるのが、小栗さんのホンネは会社の改善ではないのではないかと、実は引越社を潰したいと考えているのではないかと想像します。

憎しみのパワーは大きい

小栗さんの受けた屈辱は尋常ではありません。

一般の方がこの報道をみても、それほど感じないかもしれませんが、オレンジ服を着させられてシュレッダーを1日中させられるのは、人格を全否定していることです。

過去に引越社では、評判の悪い従業員はしばらくシュレッダー係をさせて反省を促しました。と言っても数日のことです。

しかし小栗さんは2年間もの間、この屈辱を受け続けたその精神状態は復讐心の塊なのではないかと思います。

絶対に引越社を潰してやるぞ、と。

頑張ってほしいけど賛同者は増えない

一時期プレカリアートユニオンに加入していた元従業員はかなりの数になりましたが、誰もが小栗さんのように強くはありません。

現在2年の歳月が経過した状態でも、引越社との和解は営業職へ復帰となっただけです。この状況で我こそはと名乗りをあげる人は少ないのではないかと思います。

ブラック企業の戦略は長期戦に持ち込むことです。企業としては短期で結論を出したいとは思っていません。長期間かかっても差し支えありません。

しかし一個人としては長期戦の持ち込まれると、生活や仕事もしなくてはならないために、途中で戦いから離脱してしまいます。裁判をし続けるメリットよりデメリットの方が大きくなるからです。

だからこそブラック企業は無くならないのです。だからこそ近づかないことが一番なのです。ブラック企業と関係する時間ほどムダなことはありません。

日本の法律は弱者の味方ではない

いまの日本の法律で被害者が完全勝利することはありません。

家族が殺されたとしても、殺した殺人者にも「人権」があると言います。更生する可能性があると言い放ちます。殺された家族は帰ることは無いのにです。どの口が言うのかと思います。

引越社の件で、アメリカのような犯罪の芽を摘むような判決はでません。例えば見せしめ的な億単位の賠償金が出るような裁判の結果はありえません。

つまり裁判でブラック企業を追い込むことはできないのです。現在の引越社では経営状態が悪化しているのは評判が悪くなったためであり、国の力ではありません。

国はブラック企業に対して何の特効薬も持ち得ないのです。無力というか無能と言えます。これが日本のスタンダードです。

まとめ

ブラック企業のアリさんマークの引越社と戦う小栗さんの活動は尊敬します。応援したい気持ちはとてもあります。

しかし、賢い選択ではないと思います。家族を惨殺した反省の色の見えない殺人鬼に対して更生を促すことと同じではないかと。相手には響きません。

自分の心を痛めないように、自分自身と家族を大切にしてくださいとしかお声がけできません。

小栗さんは戦いましたが、くれぐれもブラック企業には近づかないことが一番です。そして自分の勤める会社がブラックと分かったのであれば、すぐにでも距離を置くことを考えましょう。

ムダな時間は返ってきません。

ブラック企業の記事
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コメント

  1. maxi より:

    ヤマト運輸が、未払いの残業代の支払いを行う事に呼応して、下請け会社の社員が会社に支払いを要求したら、懲戒解雇になったという記事を目にしました。理由は「荷物を降ろし間違えて、会社の信用を落したから」だそうです。人手不足が深刻なあの業界、この程度のミスでクビにする余裕など無いのに・・・明らかな見せしめ、報復ですよ(怒)

    当たり前の事が出来ない、契約を守れない上に、逆上する。こんな腐った真似をやっておいて、人手がどうのと言わないでもらいたいですね。こういう企業が堂々と存在していられる世の中って何なのでしょうね。

    • じょず より:

      本当に存在することが許されないような企業が多いのが現実で悲しいことです。
      泣くのは常に弱い立場の労働者であり、ある種の奴隷制度であると思います。
      ブラック企業が断罪される国になってほしいですね。